年金アドバイザー3級試験の問2は公的年金制度の歴史やその最近の加入状況に関する質問が出てきます。と書くと、歴史?いるの?美味しいの?って思う人も多いと思います。
年金はその歴史を知ると、色々な計算のルールがわかる
問題を進めていくと実際の計算方法を覚えているか、という、普段なら手元に準備したExcelが計算方法を覚えてくれているから覚えなくてもいいよ、というような計算を試されます。
歴史
昭和34年: 無拠出の福祉年金を実施
昭和36年: 拠出性国民年金の実施
昭和61年: 全国民共通の基礎年金制度の実施(1階部分を基礎年金とし、被用者年金制度は基礎年金に上乗せして報酬比例部分の年金を支給する2階建ての制度、に再編成)
平成3年: 20歳以上の学生の国民年金への強制加入の実施
平成19年: 離婚時の厚生年金分割制度の実施(婚姻期間中の厚生年金保険の保険料納付記録を当事者で分割出来る)
平成20年: 国民年金の第3号被保険者期間にかかる離婚時の年金分割制度の実施
平成27年: 被用者年金制度の一元化の実施(公務員及び私学教職員を厚生年金保険の被保険者とする)
ちなみに、年号として覚えておくべきはこれ以外にも
昭和16年4月1日:第2号厚生年金保険被保険者のうち、男性の特別支給の老齢厚生年金のうち、比例報酬部分の支給開始が60歳からとなる誕生日の期限(ここから、2年ごとに支給開始年齢が1年ずつ繰り下げられる。)
昭和21年4月1日:第2号厚生年金保険被保険者のうち、男性の特別支給の老齢厚生年金のうち、比例報酬部分の支給開始が60歳からとなる誕生日の期限(ここから、2年ごとに支給開始年齢が1年ずつ繰り下げられる。)
昭和28年4月1日:第2号厚生年金保険被保険者のうち、男性の特別支給の老齢厚生年金のうち、定額部分の支給開始が60歳からとなる誕生日の期限(ここから、2年ごとに支給開始年齢が1年ずつ繰り下げられる。)
昭和33年4月1日:第2号厚生年金保険被保険者のうち、男性の特別支給の老齢厚生年金のうち、定額部分の支給開始が60歳からとなる誕生日の期限(ここから、2年ごとに支給開始年齢が1年ずつ繰り下げられる。)
平成15年4月1日:厚生年金の支給金額の計算で、報酬参照が平均標準報酬月額が平均標準報酬額に、給付乗率が 7.5/1000から 5.481/1000にそれぞれ切り替わる日。
というのもあります。まぁ、丸覚えでもいいですが、回を追うごとに、これらを覚える方式もご紹介していきたいと思います。
加入者状況:
平成29年末:
総数 6,773万人
第1号被保険者: 1,505万人
うち、短時間労働者: 38万人(男性11万人/女性27万人)
第2号被保険者: 4,358万人
第3号被保険者: 870万人
国民年金保険料納付率: 66.3%
公的年金の受給者数: 4,077万人
平成30年末:
総数 6,746万人
第1号被保険者: 1,471万人
うち、短時間労働者: 43万人(男性12万人/女性31万人)
第2号被保険者: 4,428万人
第3号被保険者: 847万人
国民年金保険料納付率: 68.1%
公的年金の受給者数: 4,067万人
令和元年末:
総数 6,762万人
第1号被保険者: 1,453万人
うち、短時間労働者: 47万人(男性13万人/女性34万人)
第2号被保険者: 4,488万人
第3号被保険者: 820万人
国民年金保険料納付率: 69.3%
公的年金の受給者数: 4,040万人
令和2年末:
総数 6,740万人
第1号被保険者: 1,449万人
第2号被保険者: 4,498万人
第3号被保険者: 793万人
国民年金保険料納付率: 71.5%
公的年金の受給者数: 4,051万人
令和3年末:
総数 6,729万人
第1号被保険者: 1,431万人
第2号被保険者: 4,535万人
第3号被保険者: 763万人
国民年金保険料納付率: 73.9%
公的年金の受給者数: 4,023万人
ポイントは?
細かい数値よりも大まかなレンジ、国民年金保険納付率が常に前年をうわ回る、といったような(前年からの)トレンドなどを把握することが大事です。これも絶対に落としてはいけない問題という位置付けになります。
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